筋トレ豆知識④
介護の筋トレ
寝たきりならないように、
『リハビリや筋トレで介護予防・元気な老後』
という話はよく聞く話だと思います。
介護は、
体を綺麗にしたり、お食事を介助したり、排泄の介助をしたりと
日常生活における介助など様々ですが、
問題となってくるものの一つに
「身体的負荷が大きくかかる」ということがあります。
特に「腰痛」は介護をされている方の職業病と言われています。
マッサージやストレッチで対処されている方も多いかと思いますが、
筋肉の衰えによる腰痛の場合、筋肉を鍛えないことには根本的な解決にはならないでしょう。
では、介護者の方にはどんなトレーニングがよいのでしょうか?
ポイントは「足」です。
ボディメカニクス、つまり「身体を効率的に使うこと」で大事になってくるのは、
重心移動をうまく使うことや労力を少なくするために水平移動を行うといった点が上げられます。
知って得する!ボディメカニクス の8原則 | CARER[ケアラー]|介護入門向けメディア (n-carer.net)
しかし、介助する人の足腰が弱いために、『楽に介助する姿勢』がとれないことがあります。
その結果、重心を決める一つのポイントである腰に負担がかかり、腰痛につながってしまいます。
腰の骨「腰椎」に負担をかけない「楽に介助する姿勢」をとるためには
重心を相手と合わせる。
水平移動。
自分の方に引き込む。
ひねらない。
柔軟性。
大筋群を使う。
といったポイントが上げられます。
となれば、負荷をかけるトレーニングメニューとしては、
スクワット
デッドリフト (腰痛の人は注意)、
ローイング系
を中心に
背中、お尻、下半身をターゲットにしたプログラムを組むと良いかと思います。
介助には安定性も必要であるため、体幹バランスを鍛える意味でも、
片足系の種目である、ブルガリアンスクワット、ランジ、片足ヒップリフト、片足スクワットなどのメニューを自重から始めてもよいでしょう。
特に初心者の方は、いきなり高重量をあつかい、ケガの危険性を高めないように、
軽い重量から、フォームを正しく行う方法で行うことをおすすめします。
(翌日の激しい筋肉痛も業務の支障をきたす場合がありますしね。)
その他に
腰椎を守るための腹筋、腸腰筋などの筋肉、
また筋トレとは少し違いますが、
腹圧を高める「ブレイシング」という呼吸法のトレーニングもおすすめです。力を入れたい場面ではよく使います。
(血圧高めの方は要注意)
安定した介護は相手にも安心感を与えます。
その他にも介護職は「感情労働」であり、自分の感情をコントロールし、相手を良い状態に導く、、、それはもう、大変なお仕事です。
ストレスも多いでしょう。
なので、ストレス発散、メンタル安定の意味でも「運動」は大事ですね。
疲れて帰ったら、お酒を飲んで寝るだけというより、
適度に運動をし、体と心のメンテナンスをしてみるのも良いのではないでしょうか。
個人の努力に頼りすぎるのではなく、企業側も腰痛の問題をしっかりと認識する必要があります。
前回書いた腰痛・肩こりなどによる生産性の低下「プレゼンティーズム」による経済的損失はもちろんのこと、
労災認定によるデメリット、
企業イメージのダウン、
従業員満足度の低下による顧客満足度の低下、
休職・離職率増加によるコスト増
などのことから、
『腰痛は年のせい』、『腰痛が当たり前』などと思っていると痛い目を見るかもしれません。
腰痛が労災認定されるには?その事例 | 労災(労働災害) 無料相談センター (rousai-soudan.com)
介護福祉施設の労災ってめっちゃ多い!?知らなかった… (the-carespot.com)
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従業員満足度と顧客満足度には相関関係がある!調査結果を基 ... (unipos.me)
年金の繰り下げ需給による就労年齢の高齢化に伴い、
今後も腰痛に悩まされる介護職の方は増えていくでしょう。
近年、パワードスーツを導入する企業もあると聞きます。
(価格がお高いので簡単に導入するのは難しいかもしれませんが、、、)
まずは、少しづつできることからはじめてみてはいかがでしょうか?
マッスルスーツを着るのか、マッスルがスーツを着るのか、どちらが良いか決めるのはあなた次第です☺
今回はこの辺で。ではでは。